【動画】エクセルで営業先の企業リストを作成して進捗やタスクを管理する方法
目次
はじめに
この動画ではエクセルで営業先の企業リストを作成して進捗やタスクを管理する方法を紹介します。
進捗状況をデータで残しておくことで、自分で管理できるだけでなく、上司や同僚に進捗状況を共有する機能も果たします。
完成形の確認
まず完成形を確認しましょう。
今回は、テレアポでの営業業務を想定しています。
まず、この表に、営業履歴を入力していきます。左から電話をかけた日付、会社名、電話番号をリスト化しています。
進捗のグループには、営業の進捗状況を記録します。達成した項目に済を入力することで、進捗が分かります。予定日時の欄では、いつ達成する予定かを管理することができます。
備考欄にはメモを残します。上司や同僚に共有する必要がある場合は共有事項も入力しておきます。
営業先に再度電話をかけるなどの、特定の日付にしなければならない仕事がある場合は、その日付をタスク日時欄に入れて、毎日その日の日付を絞り込むことで、業務の漏れを無くすことができます。
このように営業履歴を蓄積していくと、集計表に自動で、電話をかけたコール数やアポイントが取れた数を、月ごとや日ごとに算出します。
動画の後半では意図しない情報は入力できないように入力制限をかける方法についても紹介しますので、最後までご覧ください。
それでは早速作成していきます。
項目名
まずは、型になる項目名の欄を入力していきます。
(日付に時間も入れる)
右へ情報を入力していく際は、Tabキーを押すと、入力を確定して選択セルを右に移動することができるので、素早く入力できます。
セルをまたいで情報を表示させるには、そのセルをドラッグで複数選択した状態で、上のホームタブから、配置グループのセルを結合して中央揃えをクリックします。中央揃えにしたくない場合は、この右のアイコンをクリックして、セルの結合をクリックすることで、中央揃えにせずセルを結合することもできます。
Ctrlキーを押しながらYまたは、F4キーで、直前のアクションを繰り返すことができるので、2回目以降はこのキーで素早くセルを結合することができます。
罫線
次に、見やすさを整えるためにこのような黒い枠線を引いていきます。エクセルではセルの境目のことを罫線と言います。
罫線を引きたいセルを選択した状態で、上のホームタブから、フォントグループにある罫線メニューで罫線を引くことができます。
罫線を引きたいセルの右側を選択して、左側に罫線を引く、という流れで4本同時に引いていきます。
B列をクリックして選択したら、Ctrlキーを押しながら、D、K、Mの列をクリックして、複数列のセルを選択します。
選択できたら、上のホームタブから、罫線メニューの右側のプルダウンボタンをクリックして、左罫線をクリックします。すると、4本同時に引くことができました。
正しく罫線が引かれない場合もあるので、個別で引いておきます。
ピボットテーブルの準備
次に、集計表を作成していくんですが、正しく算出されているかをチェックするために、仮で情報を入れておきます。
仮の情報は
- 月ごとの集計を確認したいので、月を跨ぐように日付を入れておくことと
- アポの獲得数も集計したいので、アポ獲得の欄にいくつか済を入れておいてください。
※同じように入力して頂いてOKです。
日付データは、『つきスラッシュひ』という形式で入れてください。すると『ねん/つき/ひ』という情報が自動で入力されて、表示上は年が非表示になり月日には『つきとひ』が付きます。
同じ日付を複数入力する場合は、入力した日付をCtrlキーを押しながらCを押してコピーして、複製したい範囲の端をShiftキーを押しながら、クリックすると範囲を選択することができるので、この状態で、Ctrlキーを押しながらVを押すと、複製することができます。
次の日の日付を作成したい場合は、日付が入力されているセルを選択した状態で、セルの右下にある小さい四角をドラッグすることで、次の日の日付を作成することができます。
これを繰り返して、集計表作成のための仮の情報を作成していきます。
済もCtrlキーを押しながらCでコピーして、Ctrlキーを押しながらVで貼り付けて複製します。
保存
ここで一旦Ctrlキーを押しながらSキーを押して、ファイルを保存しておきましょう。
今回は
ファイル名を『営業進捗管理』として、
保存場所はデスクトップにしておきます。
ピボットテーブル
仮の情報が入力できたら、ピボットテーブルという機能を使って、集計表を作成していきます。
ピボットテーブルとは簡単に集計表を作ることができる機能のことです。
集計表の元となる表をドラッグして上の挿入タブからピボットテーブルをクリックします。
するとピボットテーブル作成の設定画面が表示されます。
設定画面が表示されたら、まず集計の元となるデータの表を選択します。今回は先に、表を選択していたので、自動で入力されています。もし適切に選択されていない場合は、表の端をクリックしながら対角側の端までドラッグして、表を選択しなおしてください。
次に、集計表を作成するシートを選択します。今回は元データとシートを分けて集計したいので、新規ワークシートを選択した状態で、OKをクリックします。
すると、新しいシートが作成されて、集計表の設定画面が表示されます。
設定画面の上のボックスには、項目名が表示されています。
設定画面の使い方を簡単に紹介すると、上のボックスの項目名を、下のボックスにこのようにドラッグして使います。
行は左側の項目、
列は上側の項目、
値は表示したい項目、
フィルターは絞り込みたい項目
を設定します。
今回は、左側に日付を表示したいので、作成日時をドラッグで行のボックスに入れます。
次に、電話のコール数を知りたいので、コールをかけた際に必ず情報を入れる作成日時の項目をドラッグで値のボックスに入れます。
すると、作成日時の欄に情報が入っているセルの数をカウントするので、=コール数を表示することができます。作成日時の欄に情報が入っていない場合は、カウントされないので気を付けてください。
項目欄の名前が個数 / 作成日時となっていて分かりにくいので、変更します。
編集したい項目欄をダブルクリックして、名前の指定を書き換えることで変更することができます。
ここでは、コール数と書き換えます。書き換えたらOKをクリックすると、項目名を変更することができました。
次に、アポイントが取れた数を算出したいので、アポ獲得の項目をドラッグで値のボックスに入れます。
これで、アポ獲得欄に何かしらの情報が入ってるセルの数をカウントすることができます。
項目名が分かりにくいので、変更します。
編集したい項目欄をダブルクリックして、名前の指定を書き換えます。元の項目名にするとエラーが発生するので、ここではアポ獲得数と書き換えておきます。OKをクリックすると項目名が変更されます。
これで、月ごとのコール数とアポイントの獲得数を集計することができました。
+ボタンを押すことで、日ごとの集計を確認することができます。
-ボタンを押すと閉じることができます。
値のボックスに契約の項目を入れると、契約数を入れると、契約数も集計することができます。
ただ集計される月日は、契約を締結した日ではなく、作成日時の日付を元にカウントされます。アポイントから契約までの期間が長い場合は、正しい数字が出るまでに時間がかかるので、気を付けて使ってください。
今回は契約数はカウントせずに作ります。ボックスから項目を削除したい場合は、ボックス内の項目をクリックして、フィールドの削除をクリックすると、削除することができます。
ピボットテーブルの注意点
ピボットテーブルで作成したデータは、集計の元となるデータの情報を更新しても、自動では反映されません。
反映させるには、
- 一度エクセルファイルを閉じて、開き直すか
- 集計表を選択した状態で、ピボットテーブル分析タブから、更新をクリックすることで、
反映させることができます。
保存
ここで一旦Ctrlキーを押しながらSキーを押して、ファイルを上書き保存しておきましょう。
シート名の変更
集計表が完成したら、シート名を変更しておきます。
シート名をダブルクリックすることで、編集することができます。
今回は、進捗と集計に書き換えます。
シートの並び替え
次に進捗シートが左にある方が使いやすそうなので、シートを並び替えます。
シートをドラッグすることで、並び替えることができます。
デザイン
テーブル
次に、進捗の表をこのように縞々のデザインにしていきます。
このようなデザインにすることで、表が見やすくなり、入力ミスを減らすことができます。
このようなデザインにするには、テーブルという機能を使います。
テーブルを設定するには、まず設定したい表の範囲をドラッグで選択します。見出し欄は1行しか設定できないので、先頭行はこの項目行になるように選択します。選択できたら、Ctrlキーを押しながら、Tキーを押します。
すると、テーブルの作成メニューが出てきて、テーブルを設定する範囲が選択された状態になります。もし、意図とは違う範囲が設定されている場合は、再度ドラッグで選択し直してください。
先頭行は見出しなので『先頭行をテーブルの見出しとして使用する』にチェックが入ってることを確認したら、OKをクリックします。
すると、テーブルが設定されて、縞々のデザインになりました。
テーブルを設定すると、項目欄の横にある三角形のアイコンから、データを並び替えたり、絞り込んだりすることができます。
この機能を利用することで、商談予定日時を月毎に絞り込んで確認したり、特定の日付にしなければならない仕事がある場合に、その日付をタスク欄に入れることで、毎日その日の日付を絞り込み、業務の漏れを無くすことができます。
テーブルの範囲はデータが追加されると、自動で広がります。手動で拡げたり、狭くしたりしたい場合は、右下の端をドラッグすることで変更することができます。
テーブルのデザインを変更したい場合は、テーブル内のどこかを選択した状態で、上のテーブルデザインタブから、テーブルスタイルのオプションやテーブルスタイルで変更することができます。
保存
ここで一旦Ctrlキーを押しながらSキーを押して、ファイルを上書き保存しておきましょう。
データの入力規則
次に、日時入力欄に日時データ以外は入力できないように制限をかけます。
日時データを入力する予定の列に、日時以外のものが入力されていると、絞り込み検索を行う際に正しく機能しないことがあります。
そこで、日時データ以外は入力できないように制限をかけておくことで、正しく機能するようにしておきます。
エクセルでデータの入力制限をかける場合は、データの入力規則機能を使います。
データの入力規則機能を使うには、まず入力制限をかけたいセルを選択します(作成日時)。入力制限をかけたいセルの1つ目の範囲をクリックで選択したら、2つ目以降のセルをCtrlキーを押しながら、クリックすることで複数セルを選択することができます(商談予定日時,返答予定日,契約予定日,タスク日時)。
列ごと選択すると、入力制限をかける必要がないセルまで選択されるので、Ctrlキーを押しながらその範囲をドラッグして、選択を解除します。
入力制限をかけたセルを選択できたら、上のデータタブからデータの入力規則のアイコン部分をクリックします。
するとデータの入力規則メニューが表示されるので、設定タブから、どのように入力制限をかけるかを設定することができます。
今回は、日時データの入力を許可したいのですが、日時データのみ許可する設定が無いので、日付データを選択することで、日付データと日時データのみ入力を許可する設定にすることができます。
次に、データの入力を許可する範囲を指定する必要があるので、データの欄を次の値以上、今現在の日付を入れておきます。この動画の収録日は〇年〇月〇日なので、このように入力します。これで、本日以降の日付のみ入力できるように設定することができます。
表示形式
次に、日時入力欄の表示形式を設定します。
エクセルでは実際に入力されている情報と、表示上の情報が違う場合があります。この表示上の情報のことを表示形式と言います。
エクセルでは自動で表示形式を設定するので、時に表示形式がバラバラになることがあります。
このように表示形式がバラバラだと見にくくなってしまうので、表示形式を統一していきます。
今回は、
- 作成日時
- 商談予定日時
- タスク日時
を日付+時間という形式に
- 返答予定日
- 契約予定日
を日付のみという形式に設定していきます。
まずは表示形式を設定したい、セルを選択します。
まずは、
- 作成日時
- 商談予定日時
- タスク日時
を選択します。
先ほどと同じように、表示形式を設定したいセルの1つ目の範囲をクリックで選択して、2つ目以降のセルをCtrlキーを押しながら、クリックして複数選択します。
表示形式を設定する必要がないセルをCtrlキーを押しながらドラッグして、その範囲の選択を解除します。
表示形式を設定したいセルを選択できたら、Ctrlキーを押しながら1を押します。
するとセルの書式設定メニューを開くことができます。
このメニューではセルや文字の見た目を整えることができます。
今回は表示形式を設定したいので、表示形式タブを設定していきます。
今回は日付データをスラッシュで区切って、時間データをコロンで区切るという表示にしたいので、日付を選択して、こちらの形式を選択します。
この状態で、OKを押すと表示形式を設定することができました。
次に
- 返答予定日
- 契約予定日
を日付のみの表示にしていきます。
日付データをスラッシュで区切った形式にしたいので、日付を選択して、こちらの形式を選択します。
この状態で、OKを押すと日付のみの表示形式も設定することができました。
保存
ここでCtrlキーを押しながらSキーを押して、ファイルを上書き保存しておきましょう。
デザイン2(カスタマイズ編)
次に、データが増えて来た際の視認性を高める方法について紹介します。
このように1つのセルに、多くの情報を入力するタイプの管理表は、データが増えてくると、画面に収まりきらなくなって、見にくくなり、使いにくくなります。
そこで、今から紹介するいくつかのテクニックを駆使して、管理表を快適に使えるようにします。
ここからは適宜に情報を入れながら、操作してみてください。
列幅自動調整
まずは列幅を調整する方法です。
列幅を狭くして、無駄な余白を無くすことで、表が画面からはみ出さないように調整することができます。
列名の境目をドラッグすると列幅を調整することができます。
列幅をダブルクリックすると列内の情報量に応じて自動で幅を調整することができます。
複数セルを選択した状態で、列の境目をダブルクリックすると、複数の列幅を一瞬で自動調整することもできます。
配置
次に、セル内の情報の配置を変える方法を紹介します。
ここでは、進捗データの済をセル内の中央に配置することで、見やすさを整えます。
まず配置を変えたいセルを選択します。今回、項目欄は変更したくないので、Ctrlキー押しながらドラッグして、選択から外します。配置を変えたいセルを選択できたら、上のホームタブの配置グループからセルの位置を設定することができます。
ここでは中央揃えをクリックして、中央に配置します。
ちなみに、見出し欄は左寄せにしておくことで、並び替えや絞り込みに使う下三角形が被らないので、見やすくなり、無駄な余白が無くなるので、幅を有効活用することができます。
改行
次に、セルから情報がはみ出した際に、自動で改行されるようにする方法を紹介します。
自動で改行されるように設定したいセルを選択した状態で、上のホームタブから、折り返して全体を表示するをクリックします。
すると、セルから情報がはみ出した際に、自動で改行されるようになります。
入力時に手動で改行する場合は、Altキーを押しながらEnterを押すと、改行することができます。
文字サイズ
次に文字サイズを整える方法です。
文字サイズを変更したいセルを選択した状態で、上のホームタブから、フォントグループのこの数字を変更すると文字サイズを変更することができます。
拡大・縮小。
次にシート全体の表示サイズを変更する方法を紹介します。
シート全体の表示サイズを変更するには、Ctrlキーを押しながらマウスのスクロールホイールを回すことで、変更することができます。
この方法では15%ずつ拡大・縮小するので、もし細かく調整したい場合は、右下のこのバーをドラッグして調整することができます。
横スクロール
もし、上記の方法を使っても、表が画面からはみ出す場合は、横スクロールバーの左にあるこの3つの点をドラッグすることで、スクロールバーの幅を拡げることができるので、横スクロールがしやすくなります。
以上が、データが増えて来た際に使いやすいようにデザインを整えるテクニックです。
便利なテクニック
最後にこのエクセルファイルを運用していく上で便利なテクニックを2つ紹介します。
データの端まで一瞬で飛ぶCtrl+↓
1つ目はこのようにデータが増えて来た際に、一瞬で1番下のデータに飛ぶ方法です。
このテクニックを使えば素早く次の入力欄に移動することができます。
コールしたら必ず情報を入れる列のセルを選択して、Ctrlキーを押しながら移動したい方向の方向キー、ここでは下キーを押すと、連続するデータの端まで移動することができます。
これで、次の入力欄に素早く移動することができます。
コピペ
次に済を素早く入力する方法です。
これは先ほども紹介しましたが、コピーと貼り付けのショートカットキーを使うことで素早く入力することができます。
既に済が入力されているセルを選択した状態で、Ctrlキーを押しながらCを押してコピーして、済を入力したいセルを選択した状態で、Ctrlキーを押しながらVで貼り付けることができます。
最後に
以上が、エクセルで営業先の企業リストを作成して進捗やタスクを管理する方法でした。